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VS JOJO第1弾! 上遠野浩平「恥知らずのパープルヘイズ」感想 フーゴさんは読んでて泣けるキャラ。

purple_haze_0001a.jpg
 
これはすごく面白かった!!
 
第5部完結後の、ジョルノが組織のボスとなった半年後を舞台にした”裏切り者”フーゴの物語。
あの桟橋でブチャラティたちと別れてから、組織にも戻らず距離を置いていたフーゴを呼び出したのは、今や組織のNo.3となったかつての仲間ミスタ。
ミスタはフーゴに告げる。「忠誠を誓うための資格を得るには”証明”しなければならない」
そしてフーゴに言い渡された任務、それは旧<パッショーネ>の負の遺産である「麻薬チーム」の暗殺。
果たしてフーゴが辿る運命とは―。
 
というのが導入部なんですが、ちょっとだけ読むつもりで始めたら、ページを捲る手が止まらなくなって読みふけってしまいました。
 
VS JOJO第1弾!! と銘打たれたジョジョノベライズシリーズの第1弾ですが、第0弾とも言うべき乙一の「THE BOOK」があるので実質的には2弾目ともいえます。有名作家によるジョジョトリビュートは、この後も西尾維新、そして舞城王太郎という変わらず「濃い」メンツが手ぐすねひいて待ってますが、舞城王太郎が予測不能すぎる…。でもたぶん舞城はいつもの舞城でやってくれるでしょう。だから安心だね!何が安心なんだ。
 
VS JOJOシリーズのニュースを聞いた際、第1弾が上遠野浩平ということを聞いて「マジかよッ!!」と一瞬驚いた後すごく納得した覚えがありますが、もともとインタビューでもジョジョの影響を語っていたり、ブギーポップシリーズからして「ジョジョ大好きなんだろうなあ」というジョジョ愛にあふれた作者だったので、ラインナップに加わるのは当然といったところか。
 
で、肝心の本の感想ですが、これは本当に面白かった。
名前が可愛いでおなじみの第5部途中離脱キャラクター、パンナコッタ・フーゴ。
途中で離脱したのは荒木先生も言ってましたがスタンドが強すぎてバランスブレイカーだった、という作劇上の理由もありましたが、上遠野浩平は「なぜ、ついていかなかったのか」を掘り下げ、フーゴというキャラに新しい魅力を付与したように見えます。
「掘り下げ」「解釈」、特にこのノベライズではフーゴの解釈が素晴らしく良くて、かつての仲間たちを思い出すフーゴの視線はそれとは知らず凄く温かくて泣きそうになる。
 
また、敵となる麻薬チームと、フーゴと一緒にその麻薬チームを追う新しい仲間の描写もかっこいい。ノベライズなんですけど、一言で言えば「すごくジョジョしてる」って感じでした。
上遠野浩平成分と、ジョジョ成分がうまいこと混ざり合ってて特に違和感もなく、何というかすごいジョジョなんですよ。そんな感じ。上遠野先生が熱烈なジョジョファンということもあって散りばめられた小ネタにも吹きます。ヴォルペのお兄さんがあの人ってお前。まさかイタリアネタからそこへ引っ張るとは…。
 
乙一の「THE BOOK」は、億泰が頭いいなんて!!と読者を驚愕させた超頭脳戦バトルが見物でしたが、上遠野先生の方は回想やフーゴの想いで泣かせにきてる感じ? 第5部を読んでブチャラティチームが好き好き大好きになった人にはたまらないかも。少なくとも俺は泣いた。
スタンドバトルもケレン味たっぷりで、敵のスタンドがどれも初見キラーな超凶悪なやつばっかりでジョジョ本編に負けず劣らず。しかしそれに立ち向かうフーゴもかっこよかったなあ…。「覚悟」には泣いた。ブチャラティの精神だよなあ、あれ。
 
最後も圧倒的に爽やかな終わり方でよかったです。
第5部読んだ人って、わりとその後のフーゴの行く末が気になる人が多いと思うんですが、ちゃんとここで救済されてよかった。それにしてもジョルノは強キャラだ。
 
 
上でも書きましたが、VS JOJOシリーズはこの後、西尾維新、舞城王太郎というラインナップが並んで目が離せない感じになってますね。上遠野浩平が「正統派」ジョジョを書いたとしたら、西尾維新である種の「パロディ」を書き、舞城王太郎で「ぶっ壊す」というラインナップに読めなくもないシリーズなので、編集者も意図してやってるんだろう。
それぞれの作家が今度はどういうノベライズをするのか気になりますが、舞城王太郎はたぶん福井弁を使うキャラが出てきて、見立て殺人とか大暴れとかするんだろな、というのは何となくわかる。JDCトリビュートからしてそうだったモン!! いや、舞城王太郎も西尾維新も大好きなんですごい楽しみにしてるんですけどね。
 
最後に今回のスタンドの元ネタになった曲を貼ってみる。
今回出てくるスタンドが全てジミヘンの曲が元ネタなのは麻薬との関連を匂わせたものなのかなー、と思いました。フーゴのスタンドがパープル・ヘイズだったのも勿論あるけど。
 
フーゴのスタンド
Jimi Hendrix - Purple Haze

 
 
シーラ・Eのスタンド
Jimi Hendrix - Voodoo Child

 
 
ムーロロのスタンド
Jimi Hendrix - All Along The Watchtower

 
 
ヴォルペのスタンド
Jimi Hendrix - Manic Depression

 
 
カコキのスタンド
Jimi Hendrix - Rainy Day, Dream Away

 
 
アッタナシオのスタンド
Jimi Hendrix - Night Bird Flying

 
 
ビットリオのスタンド
Jimi Hendrix- Dolly Dagger
 
Category | 読書
   23:59 | Trackback:0 | Comment:6 | 
 
 
 
 
 
Comment
 
 黒い猫 [URL] #-
そもそもの疑問だけど、フーゴって裏切り者なのでしょうかね?
確かに最後まで同行はしなかったけど、
それはブチャラティからの「自分の意思で決めろ」という命令に従っての決断だったはず。
そしてフーゴは組織の裏切り者(ジョルノ達)に加勢しなかった。
結果としてはブチャラティ(上司)の命令には逆らっていないし、
他の仲間も同行を拒否したフーゴを責めはしなかった。
だから"裏切り者"という表現はどうなのかな?と個人的には思います。
まあ捉え方は人それぞれなので難しいところですが。
  2011.09.18 Sun 15:42 [Edit]
 ウィル [URL] #e5J0h1aY
>そもそもの疑問だけど、フーゴって裏切り者なのでしょうかね?
本文でフーゴ自身がそれについて言及してますよ。

アオリ文の「一歩を踏み出せない者の物語」ってのもフーゴにマッチしてて良かったです。
やっぱり小説化するならJOJOを知ってる人が書かないとダメですよね。
  2011.09.18 Sun 22:40 [Edit]
  [URL] #-
ジョルノ、ポルナレフ、ミスタ、フーゴ、シーラE、ムーロロの6人チームで連載読みたいよ。
特にムーロロのトランプには、無限の可能性を感じる。
あと一人、ナランチャ的な『アホ担当』を加えれば完璧。
あ、もし連載になってもバランスブレーカーに磨きのかかったフーゴの出番は少ないだろうな。

ムーロロが「群体スタンドの持ち主には、精神的な欠陥を持ったやつが多い」って言ってたけど、ムーロロ、リゾット、形兆、重ちーはともかく、ミスタもそうなのか?
それとも、セックスピストルズはたったの6人だから、軽度の精神的欠陥なのかも。
だとしたら、スタンド数=精神的欠陥とすると、重ちー(500)>リゾット(100?)>形兆(60~70)>ムーロロ(54)>ミスタ(6)
ってことで、ミスタはたいしたことないのかもしれない。
にしても、重ちーヤバすぎ。
  2011.09.25 Sun 16:07 [Edit]
  [URL] #-
>ミスタ
4は駄目だって言ってるだろうがァァァァァァ---ッ!

みたいな自身の根拠を運に置くところに精神の空隙がうんぬん
  2011.10.21 Fri 13:53 [Edit]
  [URL] #-
それにしても2×2はさすがに病的・・・
  2012.01.11 Wed 17:07 [Edit]
  [] #
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承認待ちコメント  2013.02.07 Thu 12:29 [Edit]






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